草津市「鍵のない自転車にU字ロックをかけて回ったら盗難被害が減ったよ、ﾔｯﾀｰ!」

　草津市は、自転車のマナー向上や事故、盗難防止を目指す条例案をまとめた。市民に自転車の施錠を強く求める一方、
警察と協力して専門の指導員を配置するなど、市には効果を上げるための措置や環境整備を規定する。
同種の条例が成立すれば全国でも初とみられ、２４日開会の市議会に提案する。（高山智仁）

　市域は南北約１３キロ、東西約１１キロと狭く、大半が平地である上、関西有数のベッドタウンとして
宅地や企業用地の造成が広範囲で進んでおり、自転車の利用者が多いとされる。草津署のまとめでも、
市内では２０１２年に１６４件の自転車が絡む交通事故が発生しており、事故総数の２０・７パーセントを占め、
県平均の１６・３パーセントを上回った。

　さらに深刻なのが、自転車盗の被害だ。１２年は８０１件、１３年は７２３件を記録。
犯罪認知件数の３分の１を占め、増加率で都道府県別で全国ワースト３位にある県内でも、人口１万人あたりの
件数１６９・３件は、最悪の水準にある。

　利用者向けには、マナーや盗難防止について小中学校に児童生徒への教育努力を定めた。一般を対象に講習会も開く。
道路など基盤整備では、歩行者と分離し、自転車専用レーンを設置するなど自転車を利用しやすい環境整備を含めて、
市の責務とした。実効性を持たせるため、警察と協力して事故や盗難の防止指導を行うことも認めている。

　利用者に関しては、強制や罰則はないが、法律などを守り、施錠など盗難防止を心がけ、自転車事故に備え、
人や物に対する損害を補償する保険へ加入するよう求めている。

　条例に先行して、県警は市内の商業施設で無施錠の自転車に強制施錠する措置を昨年１２月から試行中だ。
市も今年に入って、防犯意識を高めるため、自転車盗が多い上位１０か所を公表する全国でも異例の啓発を行っている。

http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/shiga/news/20140222-OYT8T01070.htm